創建・由緒

祝詞山八幡神社創建に関する考察                            祝詞山八幡神社 宮司  富永  司

  祝詞山八幡神社の社伝には,貞観年間に宇佐八幡宮から勧請され創建されたことが残されている。 その創建年代(貞観年間)の信憑性(しんぴょうせい)を明らかにするために,全国の八幡宮の創建年代を調査した。 (本神社創建の研究に関わる主要八幡宮の一部神社を抜粋。)                                                     【主な八幡宮の創建(山口・広島)】                                                                    糸崎八幡宮(広島)729年(県内で一番古い神社といわれている。)  御調八幡宮(広島)769年   琴崎八幡宮(山口) 859年(貞観元年)  亀山八幡宮(山口)859年(貞観元年)                                                                                   『石清水八幡宮と鶴岡八幡宮の創建 』                                                                石清水八幡宮(京都)日本三大八幡宮 859年(貞観元年)  鶴岡八幡宮(鎌倉)日本三大八幡宮 1063年  宇佐八幡宮 から遠くなるほど創建年代が新しくなることが分かるが,石清水八幡宮は貞観元年(859年)に創建されている。                                                   ※ 貞観元年(859年) 宇佐八幡宮から石清水八幡宮へ八幡神が勧請され石清水八幡宮が創建される。宇佐八幡宮から石清水八 幡宮へ勧請するための 御祭神を乗せた船(岩清水八幡宮創建の神託を受けた大安寺の行教和尚が乗船)が,下関と宇部に停泊し たことを機会に亀山八幡宮(下関)と琴崎八 幡宮(宇部)2社が,この年(貞観元年)に創建されている。更に勧請を受け御祭 神を乗せた船は,同じ年(貞観元年)に長門島(倉橋)に停泊し,次に風早の浦に停泊したことが予想される。

 祝詞山八幡神社の社伝には「貞観年間に宇佐八幡宮から勧請する」とあることから,貞観元年(859年),宇佐八幡宮から勧請され,行教和尚を乗 せた船が石清水八幡神宮に向かう途中,風早の浦に停泊したことから,この地に八幡神が勧請され八幡神社が創建されたといえる。 (石清水八幡宮内で,行教和尚が船から最初に上陸した所が大山崎の嵯峨天皇の離宮の跡であり,貞観元年(859年)8月23日であることから,祝詞山 八幡神社に勧請されたのは貞観元年の8月初旬頃であることがわかる。)  初めに本境内行宮(仮宮)が建てられ勧請され,その後,本殿が創建されたと思われる